娯楽は仮想現実・メタバースで、身体的な快楽や介護も人相手に気を使うことなくVRと器具で用を済ませられるようになっていくかもしれない。
得体のしれない文化や人の感情・情動といったものを考慮しないとして、環境にやさしく平和な世の中をつくるとすれば、上記のような方向へ進んでいくのがよいということになるのかもしれない。そうなれば領土を確保しないといけない、働き手を確保しないといけない、子孫を残さないといけない、という必然もなくなっていき、人口も減ってますます平和でエコな世界ということになるかもしれない。
いや、人間てそんなもんじゃないだろう、とか言うと、「いまさらニーチェかよ」とかなりそう。
実際、10代、20代の人たちの中には、そういう世の中を受容しているというか、それでいいんじゃないかという無意識の傾向のようなものを感じる。そういう人たちに、仕事に励め、もっと頑張れ、と上の世代の人たちが言っても、そもそもその必要性がなくなってきていると無意識で感得しているんじゃないかと思ってしまう。
そんなことを考えているところへ、中学生の職場体験があった。今年は1名。
農業に興味があって来そう。
激暑のハウス内作業やずっとしゃがんでねぎを植える作業など、私でもちょっとしんどい作業をやってもらうことになり、ちょうど大変な作業の時に来てもらって申し訳ないような気になっていたが、いやなそぶりも見せずしっかり作業している学生の姿にこちらも救われる思いだった。
それでもこんな作業を経験したら、もう農業はいいや、となってしまうんでないかと思っていたが、その後の感想などを聞きおよぶにつけ、そうでもないようであった。
一概に、今どきの若い人たちは、とひとくくりにはできない。大きな傾向のようなものはあるかもしれないが、傾向だけを見ていても見誤ることもある。大きな傾向だけをみて嘆いていても仕方なし、自分は自分なりにやっていくことで下の世代になにか伝わるものがあればいい
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